アコーディオン弾き 岩城里江子のブログです。
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『一本のいつもの木』
 

この本は、俳句結社「冬草」の主宰でいらした故高橋謙次郎先生の句集。
いつかの3月にお見送りしてからもうすぐ8年になる。
土曜の淑徳大学の講座の中で、言葉と曲を響き合わせたいなあと本棚を探していて
ひさしぶりに手に取った。
そしてびっくり。
短い言葉から映像が聴こえるみたいだ。
音楽でも絵でもなんでもお詳しかった先生だけど、
どんな曲が合うかなと考えながら読むと、
当てる曲によってぜんぜん違う世界が広がるのもおもしろい。
たくさんのクラシックのCDもいただいた。
よく同じ曲でいろいろな奏者の解釈を楽しんでいらした。
句会の時に、「主語を迷った時『どの』『誰の』と言う言葉を
持ってくるとおもしろいよ」と言われていた事も思い出す。
主語が変わると、絶妙にぼかしやミステリーが仕込まれる。
絶妙に響き合うとぱっと画面や視点が変わる。
ほんとマジックだった。
あの場にいる方達もとても興味深いすてきな方達だった。

俳句はあなたの音楽にきっと役立つから、と仰ってくださったっけ。
もう俳句は詠まなくなってしまったけど、替わりに音符を読んできました。
土曜、もっともっと心澄ませよう。

春が来てる一本のいつもの木 謙次郎



posted by イワキリエコ | 10:33 | くらしのこと | comments(0) | - |
『悪魔の手鞠歌』
東映のプロデューサーをされていた
凛とやさしく愛情深かった、楽香きょうちゃんの亡きお父さん。
そのお父さんが新婚さんの頃に手がけた企画作品が、
高倉健追悼プログラムにかかるということで
お母さん、妹のちゃみちゃん、きょうちゃんに混じって池袋文芸坐へ。
おじいちゃまも有名な映画監督さんなので、横の3人の思い出世間話を聞いていると
ふつーに出てくる名前がビッグすぎ。
すごいなきょうファミリー。
なのに腰が低くのんびりと笑うこの三人、私はこの人たちが大好き。


雪まじりの朝早い回の上映なのだけど品よい年配の方で周りの席が埋まっていきます。
一日ずつ日替わりだから、今日のプログラムをずっと楽しみにされてたんだろうなあ。
映画は『悪魔の手鞠歌』。
健さんがなんとなんと金田一耕助。
ニュー東映の燃えさかる火山オープニングの後、
企画 猪又永一 とトップにお名前が流れてきた。
どひゃーー!おとうさーん!かっこいい!きゃーー!(ミーハー)

オープンカーを乗り回す健さんの金田一はどこまでも都会派で
任侠の健さんともハンカチの健さんとも鉄道員の健さんとも違うかっこよさ。
華奢で美しい女優さん、役者さんたちのなんとも独特な特別感、
台詞も立ち居振る舞いも銀幕スタア的キラキラ感満載で
ワクワクワクワクしているうちに映画終了。
あーああ、もう終っちゃった。

終映後、映画館から広い道に出たら
鳩がふわりと飛んできて、私たちの周りをとことこぐるり。
お父さんがお見送りに来てくださったみたい。


おいしいランチまで連れて行っていただき
家族しか知らないだろう裏話などでまたしても盛り上がる。
キャスティングのこと、人のつながり、
脚本をああでもないこうでもないと熱く話し合っていた時のこと、
会話の多かった家族の食卓にもいつも流れていたという昭和歌謡、
新婚当時に住んでいた家のこと、
話のあちこちにその時代の映画界のキラキラが見えかくれして
聞いているだけで夢をみているみたいにぽーっとしちゃった。

私もまだ生まれていない頃の映画。
ネットもゲームもなかったスクリーンの前のお客さんに
どんだけ夢と憧れと驚きを伝えてたんだろうな。
と思ってハッ。
きょうちゃんの「人を驚かせて喜ばせたい」はここが原点なのか・・!!





さて、この流れで告知というのもナンですが
楽香の久々ステージがあります。
池袋淑徳大学サテライトキャンパス特別講座
「楽香コンサート(アコーディオンコンサートからタイトル変更)」
2月28日(土)15:15 〜 16:45
講座番号   C-225-2
 

posted by イワキリエコ | 18:01 | くらしのこと | comments(0) | - |
手紙
今年に入ってからもどうも
手のひらや足の甲の腫れなどあちこち不調なこともあって
ライブがないのをいいことに
思い切って楽器から少し距離を置いているこのところ
こんなことはめったにないので、それはそれでどう変化するか楽しみでもあります。

弾かないのに手放せなかった楽器も次々
欲しいと言ってくださる方達のところへ
(まだありますよ、HPからお問い合わせくださいw)

今はとにかく身軽になりたい
殺風景でもいい
そこからじゃないと始められない様な

今日は確定申告のあれこれから手をつけて
本の断捨離(http://www.booksforjapan.jp)、
そして手紙の整理へ。
ついついゆっくり読んでしまう。
もしかしたら、忙しい時に頂いてぱっと読んで
そのままになってしまっていたかもしれない手紙は
今開いても時間を越えてあたたかい


不調不調と騒いだら
先月から今月、大事な友人たちが代わる代わるおもりをしてくれた。
そう、おもりをしてもらっているとしか言いようのない
扱いづらい今の私。
心からありがたいことであります。

美味しいものを食べさせてくれたり
ぐだぐだ話をゆっくり聴いてくれたり
笑わせてくれたり
喝を入れてくれたり
思い出話を教えてくれたり
説教させて(して、ではない。自覚あり、ありがとう)くれたり。


わたしはあなたたちをあの手紙のように
忙しさにかまけて雑に読んでいなかったか


でもそろそろ春の予感。
庭にも梅がほころび始めました。
いい香り。







posted by イワキリエコ | 23:13 | くらしのこと | comments(0) | - |
夕暮れの手賀沼、朝陽の手賀沼
家の近くには手賀沼があり
いつもうつくしい光の魔法を見せてくれます
瞬間に移り変わっていく大きな空を見ていると
気持ちの落ち着かない時にでも
ふわりと心が軽くなるのです
自然ってすごい

先日は心楽しい古い友人が遠くから泊まりにきたので
早起きして日の出に合わせて二人でおさんぽ
ピンと張った空気と
鮮やかなグラデーションに
息を飲むふたり

急に温かくなって水面にはもやがかかり
それはそれは幻想的で
ふたりでただただ見とれておりました

とか言いながらしっかり写真も撮ったけどねー!




posted by イワキリエコ | 10:31 | くらしのこと | comments(0) | - |
神磯
大洗の神磯にて
厳しい海でした。


あらいその岩にくだけて散る月を
一つになしてかへる月かな  
             光圀
posted by イワキリエコ | 22:01 | くらしのこと | comments(0) | - |
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